いぼ
原因と症状
ヒト乳頭腫ウイルスというウイルスが小さな傷から皮膚に入り感染します。
放置すると徐々に広がったり、他の部位へうつったりすることがあります。
いぼの治療方法
液体窒素療法やヨクイニンエキス内服などを行います。
日常生活の注意点
- イボを触った手でひっかいたり、爪でイボをつまんだりするのはやめましょう。
ひっかくことでイボが侵入しやすくなります。 - 皮膚を乾燥させない。乾燥肌の方は皮膚のバリア機能が低下しているためにイボが進入しやすくなります。
こまめに保湿剤を外用しましょう。 - 放置せず2~3週間ごとに通院治療をしましょう。
せっかく小さくなっても放置するとすぐに元の大きさに戻ることが多いです。
こまめに通院しましょう。
たこ・魚の目
原因と症状
たこ
魚の目
たこ・魚の目の治療方法
厚くなった角質を削ったり、スピール膏という角質をやわらかくする貼り薬や、 なるべく再発しないように角質をやわらかくする薬を塗ったりする方法などがあります。
何度も再発する場合は靴の中敷(インソール)を作成したり、 ご自身の足の形に合った靴に変更するのも1つの治療法です。
日常生活の注意点
糖尿病の方はタコ、魚の目から細菌感染を起こすことが多いので適切にフットケアをしなければなりません。
また再発を繰り返す場合は靴の中敷き(インソール)を作成したり、足の形に合う靴に変更すると改善することがしばしばあります。
水虫・爪水虫
原因と症状
水虫は白癬菌という真菌(カビ)が皮膚に寄生することで起きる感染症です。
白癬菌は足だけでなく手、頭、陰部など皮膚や爪の角質成分であるケラチンというたんぱく質を
栄養源としています。
白癬菌は高温多湿の環境を好みます。手は洗う機会が多く水虫になる機会は少ないです。
足の場合、靴下や靴を履いて高温多湿になることが多いため水虫になる機会が多いです。
足の水虫には次の3種類の型があります。
水虫の種類
小水疱(しょうすいほう)
趾間(しかん)型
角質増殖(かくしつぞうしょく)型
お薬を塗る範囲
塗り薬は図のように症状のある部分だけでなく足の裏と側面、アキレス腱の周囲にも広範囲に塗ることがポイントです。
皮膚表面がきれいになっても白癬菌が皮膚の奥に残っていることが多いので、皮膚がきれいになってからさらに1ヶ月間は塗り続けることがポイントです。根気よく続けましょう。
日常生活の注意点
バスマットは、湿気を好む白癬菌が発育しやすいので、水虫の人がいる場合には、バスマットから他の人に水虫がうつります。
またスリッパやサンダルの共有は止めましょう。
ばらまかれた白癬菌は足についても、付着した白癬菌が感染するには24時間以上かかります。
角質層(かくしつそう)に入り込まない限り、菌は簡単に落とすことができますので、足の指の間までていねいに洗って乾燥させることを心がければ、白癬菌の感染を防ぐことができます。
1日1回石鹸で足を洗うようにしておけば感染を予防できます。
じんま疹
原因と症状
蚊にさされたときのように、皮膚が急に盛り上がり、痒みを伴うのがじんま疹です。
放ってくと通常24時間以内に消えていきます。 掻いたりすると広がったり、他の場所にも出たりします。
症状が出始めてから1ヶ月以内のものを急性じんま疹、症状が1ヶ月以上も続くものを 慢性じんま疹といいます。
食物が原因になることはよく知られていますがそのほかに、細菌やウイルス感染が原因のこともあります。
また特殊なじんま疹で、温度の変化(温熱、寒冷じんま疹)、 入浴、運動・精神的緊張などによる発汗(コリン性じんま疹)などがあります。
しかし、じんま疹の7割以上は原因がはっきりしていません。
じんま疹の症状
じんま疹は基本的に抗ヒスタミン剤を内服します。
慢性じんま疹の場合、長期にわたり薬を飲み続ける必要がありますが、 長期に渡って薬を飲むことによる影響はほとんどありません。 まずは自分に合った薬を見つけることが大切です。
医師と相談の上、症状に合わせて薬の量を調整していきましょう。
日常生活の注意点
睡眠不足や疲労をためないように十分に睡眠をとってください。
口唇ヘルペス
原因と症状
口唇ヘルペスは単純ヘルペスウイルス1型によって発症します。
疲労、かぜ、紫外線、免疫力低下で繰り返し発症します。 発症後、1~2週間で治ります。
今のところ体からウイルスを追い出す方法はありません。
口唇ヘルペスの治療法
抗ヘルペスウイルス薬の内服、外用があります。
日常生活の注意点
- 抵抗力を弱めるようなことを避ける(疲労、ストレス、かぜ、日焼け、睡眠不足)。
- 早めの治療を心がける。水疱ができる前にかゆみや軽い刺激が現れることがあります。
- その段階で治療を始めると軽い症状ですみます。
- 水疱ができているときは他人と患部を接触しないようにしましょう。
やけど
やけどの治療法(お湯やてんぷら油の熱による)
- 受傷後すぐに30分間は水道水などで冷やしてください。 (この初期対応が重要です。炎症の範囲拡大を防ぎます。)
- 基本的にステロイド外用治療で急性の炎症を抑えていきます。
水疱が破れたりして細菌感染も考えられる場合には抗生剤外用や内服を追加します。
また、やけどが深く皮膚が壊死している場合には外科的に壊死組織を除去したりします。
経過をみながら必要に応じて皮膚再生を促す外用剤などを使用したりするなどしていきます。
乾癬(かんせん)
乾癬(かんせん)とは炎症性角化症のひとつで今だに原因不明です。
20歳~60歳ぐらいの方に好発します。
皮膚表面に厚い角質が付き、赤く炎症を起こす慢性疾患です。
【乾癬(かんせん)の治療方法】
ステロイドやビタミンD3の外用、シクロスポリンやビタミンA誘導体の内服などの治療があります。
これらの治療でも症状をコントロールできない場合や副作用がある場合は、他に生物学的製剤の治療があります。
生物学的製剤の治療が必要な場合は大学病院などに紹介させていただきます。
白斑(はくはん)
皮膚内のメラニン色素が消失ないしは減少することによって生じる白色の皮膚病変のことを言います。
メラノサイト(メラニンのもとを作る色素細胞のこと)の消失や減少の場合とメラニン産生の減少の場合があります。
自己免疫説などが考えられていますが原因は明らかになっていません。
【白斑(はくはん)の治療方法】
ステロイド外用や、白斑が急速に進行する場合はステロイドの内服治療などがあります。
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
手のひら、足の裏に小さい水疱や膿疱が繰り返しできます。
原因は不明ですが、歯槽膿漏、蓄膿などの細菌感染、金属アレルギー、最近では汗あるいは汗管などが症状の悪化や発症に関係していると考えられています。
原因を調べる方法として金属アレルギー検査(パッチテスト)などの検査があります。
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)の治療方法
ステロイドやビタミンD3外用、抗生物質、ビタミンA誘導体、 ビオチンなどの内服治療等があります。
他にも皮膚に関するトラブルはたくさんあります。
皮膚科専門医とスタッフが丁寧に対応、診療いたします。お気軽にご来院ください。